2013/01/13

院長日記

あけましておめでとうございます。

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。

年末から年始にかけて、お休みを頂戴したため、大変ご不便をおかけしました。
祝日も続き、クリニックも混雑しておりますが、アイチケットをご利用いただき、待ち時間を有意義に過ごしていただけたらと思います。

皆様にとって、いつでも身近な、お困りの際にはすぐ利用できる皮膚科クリニックとして、今年もスタッフ一同頑張っていきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、今年は例年よりも、寒暖差が激しい冬ですね。
1日の中でも気温が朝晩と昼で大分違いますし、バスや電車、デパートなどの建物内では暖房が利いていて、外と内部での気温差もあり、何を着ていけば良いのか・・迷ってしまいます。

さて、今回は冬に起こりやすい「低温やけど」についてお話ししようと思います。

節電の意識が高まり、湯たんぽやカイロをお使いの方も多いと思います。
しかし、脂肪組織の少ない背骨やすね、くるぶしなどに長時間圧迫されたまま使うと、低温やけどを起こす危険があります。

50度で3分、46度で30分~1時間、44度で6時間以上密着すると、低温やけどを起こすといわれています。
通常のやけどは熱湯やかなり熱い物に接触することで起こりますが、低温やけどは少し温かいな・・程度の熱で起こるのです。

特に寝ている間に起こりやすく、アルコールを飲んだり、疲れがたまっていたりで熟睡し、数時間同じ部分が圧迫されると、血管も圧迫され、熱の逃げ場がなくなります。
これにより、熱の影響が皮膚の深部までダメージを与えるのです。

また、糖尿病などの持病のある方にも起こりやすい特徴がありますが、健康な方でも起こす可能性は大いにあります。

低温やけどの特徴は、はじめは自覚症状があまりなく、皮膚も少し赤いかな・・程度です。
しかし数日して、水ぶくれができたり、やけどの部分の赤みが引かなかったり、また強い痛みを感じるようなら、低温やけどの可能性があります。

低温やけどは、皮膚の深い部分までダメージが及んでいるので、皮膚の細胞が死んでしまう「壊死」という状態になります。
こうなると、壊死した部分を切り取る治療も必要になります。
よって、治療に数週間かかることも多くあります。

低温やけどの予防は、
・骨の突出している背骨やすね、くるぶしにはカイロや湯たんぽが直接当たらないように。
すなわち、湯たんぽなら毛布やタオルに包んで使い、カイロは厚手の下着の上から使いましょう。
・電気毛布もタイマーで数時間後には切れるようにセットしましょう。

今年の冬は12月にはノロウイルスが猛威をふるい、今はインフルエンザが流行っているとのこと。
風邪予防ももちんですが、低温やけどにもどうぞお気をつけください。