2013/03/11

院長日記

花粉症と皮膚炎

3月からスギ花粉が多く飛ぶシーズンになりました。

関東は2月上旬からスギ花粉が本格的に飛び始め、ゴールデンウイーク明けあたりまでは要注意です。

スギ花粉症は鼻水や鼻詰まり、目のかゆみやくしゃみといった症状が一般的ですが、顔や首など日に当たる部分にかゆみや赤みが出た場合、花粉の影響による皮膚炎が考えられます。

具体的な症状は、目の周りや首にかゆみを伴う淡い赤みや丘疹と呼ばれる赤いボツボツが出ます。また、下着や寝具など皮膚に直接触れる物を花粉の飛ぶ屋外に干しておくと、これらが擦れる場所、股やわきや肩甲骨などにも同じような症状が出ます。
乾燥や掻き壊した部分、またアトピー性皮膚炎の方は皮膚のバリア機能が低下しています。こういった部位に花粉が入り込みアレルギー症状を起こすのです。
またクレンジングや化粧品の影響でもバリア機能が弱くなりますので、女性に多い傾向があります。

さて目の周りや頬にできる湿疹が全て花粉症によるものなのか…といえば、答えはNOです。ダニやホコリによる皮膚炎、目薬、アイメイクによるかぶれなどの可能性もあります。

治療は花粉に対するアレルギー反応を抑えるために抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を内服します。また、皮膚の症状には保湿薬やステロイド外用薬を使用して対応します。
ゴールデンウィーク明けまでは皮膚症状が治っても油断は出来ません。

予防としてはマスクや花粉をブロックするメガネ、ストールなどで皮膚を覆ったり、保湿剤をこまめにつけて皮膚を保護すると良いでしょう。また帰宅したら、顔や首などを洗い、スギ花粉を除去しましょう。
また女性であれば花粉の時期は皮膚炎の出やすい眼の周りのメークは控えめにし、皮膚のバリア機能を壊さないようにしましょう。