2015/05/07
院長日記
ウィルス性発疹症
ゴールデンウイークも終わりました。
今年は長い連休を取られた方も多いようで、国内、海外ともに例年より旅行に出られた方が多かったようです。
さて、今回はウィルスが原因でおこる発疹症のお話しをします。
ここ数週間、伝染性紅斑(りんご病)が千葉県や東京都の一部で流行っているようです。
その名の通り、両頬が平手打ちをされたように真っ赤になり、身体や四肢にも淡く網目状に赤みが出ます。
大人がかかると、頬が赤くならずに、全身のだるさ、関節痛、発熱のみの場合もあります。
このように身体に何らかのウィルスが入ることで、反応性に身体にボツボツや赤みが出る皮膚疾患を総称してウィルス性発疹症と呼びます。
代表的なウィルス性発疹症としては、麻疹や風疹、伝染性紅斑ですが、その他の非特異的なウィルスでも湿疹が出る事があります。
治療は対症療法になります。
例えば痒みが強い場合は痒みを止める為に抗アレルギー剤を内服したり、湿疹の出ている部位にステロイドを外用したりします。
但し、続々と湿疹が拡大する場合はステロイド剤を内服することもあります。
尚、ウィルス性発疹症は風邪症状に伴って、もしくはその後に出る事が多い為、他の科で処方された薬がある場合には、薬によって発疹が起こったものと見分けがつきにくいこともあります。
この場合は飲んでいた薬が明らかになると、診断の手助けになりますので、お薬手帳を持参して頂けると良いと思います。
また、発疹の原因となったウィルスの種類によっては、学校や会社をお休みしなければなりませんが、伝染性紅斑は皮膚症状が出てからは感染力は殆ど無いので、発熱や身体のだるさなど生活上の支障が無ければ学校や会社は休む必要はありません。
昨日は暦の上では立夏。
この時期にしては珍しく、南の海上では台風も発生しているようです。
4月には真夏日を観測したりと例年にはない気候ですが、体調を崩さないようにお気をつけ下さい。