2017/01/11

院長日記

新年のご挨拶

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今年の関東のお正月はポカポカと暖かでしたが、今日からは寒気が全国的に覆い被さり、大雪や冷たく乾いた風が吹いて、本格的な冬を思い知らされます。

年々、1年という月日が早く感じられるようになったと前回お話ししました。
あっという間の1年でも、今年の年末に振り返った時に、
「今年は色々な事に挑戦し、充実した1年だった」と思えるように精進したいと思います。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、今回のお話しは11月に新発売された抗ヒスタミン剤のお話しです。

①ビラノア錠
この薬は日本で発売されている薬と似たような構造を持つ薬はなく、全くの新薬になります。
特徴は、眠気が少なく、即効性が期待される薬です。
以前より、眠気の少ない薬剤としてはアレグラ錠(フェキソフェナジン)やクラリチン錠(ロラタジン)がありますが、それ以上に眠気が少ないと報告されています。

内服方法は1日1回ですが、食事の1時間前から食後の2時間後は避けて、空腹時に服用するという特殊な飲み方になります。

食事と薬の内服の間隔が短いと薬の効果が少なくなる可能性があります。

②デザレックス錠(デスロラタジン)
この薬は以前より日本で使用されているクラリチン(ロラタジン)と似た構造を持っています。
また、デザレックス錠は、海外では既に10年以上前からかつ、多くの国で使用されています。

クラリチン(ロラタジン)と似た構造の薬剤ですが、ヒスタミンH1受容体に結びつく力が強く、かつクラリチン(ロラタジン)同様、眠気が少ない薬です。

デザレックス錠は食事の影響は受けにくいため、食事に関係なく、1日1回服用します。

尚、どちらの薬も国内では新薬になるため、しばらくは2週間のみの処方になります。

新薬が承認されたことで、アトピー性皮膚炎や慢性蕁麻疹などの治療の選択肢が増えたことになります。

効いている薬を無理に変える必要はありませんが、もう少し効果を出したい、もしくは現在の薬が中々効かない場合は新薬に変更してみても良いかもしれません。