2017/03/06

院長日記

AGA治療薬について

3月になりました。
今年は花粉の飛散が例年並みか、少し少ないかもしれないとのこと。
ただ、花粉の飛散が少なくても、症状が緩和されるわけではありませんので、油断は禁物です。

さて、今回はAGAの治療薬についてお話します。
当院では「プロペシア」と「ザガーロ」、またプロペシアの後発品である「フィナステリド」を扱っています。
これらの薬と、AGAの原因についてお話します。

毛はある一定のサイクルで成長しては抜け落ち、同じ毛根からまた新しい髪が生えてくるというサイクルを繰り返しています。
そのサイクルは成長期、退行期、休止期の3つの段階があります。
通常、成長期は2年から6年と長く、この間に毛乳頭が成長し、毛が太くなっていきます。

ところが、AGAではこの成長期が数ヶ月から1年と短縮しています。
そのため、毛が太く成長しないまま、髪は退行期、休止期に入ってしまうので、髪が細くなり、かつ抜けやすくなります。
なぜこのような事が起こるのかというと、男性ホルモンの一種が影響しています。

原因である男性ホルモンは、「DHT(ジヒドロテストステロン)」と呼ばれ、思春期を過ぎると、皮脂腺、外性器、前立腺の発達を促すホルモンです。
このDHTが毛乳頭内のレセプターに結び付くと、成長期を短縮してしまうのです。

このDHTが産成されないようにする薬が「プロペシア」や「ザガーロ」です。

男性ホルモンであるテストステロンが「還元酵素(5αリダクダーゼ)」により変化したものが、DHTです。
プロペシアやザガーロはこの、還元酵素である5αリダクダーゼをブロックして、DHTが産成されないようにする薬です。

この、還元酵素には「タイプ1」と「タイプ2」の二種類あるのですが、
タイプ2のみをブロックするのが「プロペシア」。
タイプ1もタイプ2もブロックするのが「ザガーロ」です。

「タイプ1も2もブロックする方が効きが良いのでは??」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、AGAの原因がタイプ1,2どちらもではなく、タイプ2が原因の多くを占めている場合もあります。
そのため「プロペシア」でも効果はあるのです。

尚、これらの薬は自費診療になりますので薬代は病院によって違います。

ここ最近は積極的にAGA治療をされる方が増えてきました。
使用を検討されている場合は、詳しくお話ししますので、診察時にご相談下さい。