2017/05/15

院長日記

開院6周年を迎えました。

みずの皮フ科医院は5月16日で開院6周年を迎えました。
皆様にとって「身近な皮膚科医院」をモットーにこの地に開業し、あっという間の6年が経ったというのが正直な気持ちです。

とは言え、ときに患者さまからのご指摘やご希望をお聞きすることもあり、色々と改善点を見直したり、試行錯誤したりすることもまだまだございます。

ただ、同じ体制で長い間業務を行っていては、緊張感が薄れることもあるかと思います。

そういったご意見を参考に、スタッフ一同、常に「初心忘れべからず。」で今後も新鮮な気持ちでクリニックを運営していく所存です。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

さて、今回は「点状角質融解症」という疾患についてお話しします。
この疾患の患者さんは、
「足の裏に小さなデコボコが出来て、しかも足が臭くて・・。水虫ですか?」とおっしゃることが多いです。

元々、足の裏には汗を出す管が多く存在します。
この汗が、皮膚の表面にある雑菌と反応すると、この時に発生する物質が臭いを出し、かつ、足の角質を点状に溶かしてしまうと言われています。
かゆみなどの自覚症状は通常ほぼありません。

また、比較的若年の方に多く、かつ足裏の体重のかかる部位に多く存在します。

因みに「水虫(足白癬)」の症状は、足の指の間がジクジクして皮膚がむけたり、足の裏や指の間に小さな水疱ができます。
もしくは、「角質増殖型」の水虫では、踵の皮膚が硬く肥厚します。
この水虫の原因である、「白癬菌」には臭いはありません。
よって、「足が臭い+足の裏の皮膚がデコボコしている=水虫」は間違えです。

話しが反れましたが、「点状角質融解症」の治療は皮膚の表面に存在する雑菌の増殖を抑えるために、ナジフロキサンやクリンダマイシンを1日1回~2回外用します。
比較的治療の反応はよく、外用を続けていれば、臭いも足の裏のデコボコも改善します。
ただ、足裏の汗が多い方は、再発しやすいので、前回「原発性多汗症」の際にお話した「塩化アルミニウム」を外用し、汗を抑えるのも効果的でしょう。

これからの季節は汗のトラブルや、雑菌やカビの増殖力が強くなり、それによる皮膚トラブルも増える時期です。
ここ最近はそういった理由からか、クリニックが混み合い、皆様には大変ご迷惑をおかけしております。
とはいえ、早めにトラブルを解消して、ジメジメ季節を乗り越えたいものです。