2017/07/19

院長日記

帯状疱疹ワクチン

7月下旬になりましたが、梅雨明けはもう少し後になるそうです。
とはいっても、今年は7月の初めから暑くなり、既に猛暑日もちらほら。
8月はどうなることやらと不安な毎日です。

さて、今回は「帯状疱疹のワクチン」についてお話します。
まず、「帯状疱疹」とは何かというお話しからします。
小さいころにみずぼうそうにかかると、このウィルスは体から排出されず、神経の根っこに住み着いています。
この間、ご自身の免疫力でウィルスが暴れないように、押さえつけているのですが、なんらかの影響、例えば加齢やストレスなどにより免疫力が下がると、またウィルスが暴れだし、皮膚に症状が出ます。

皮膚の症状は左右どちらかの神経の支配領域にぶつぶつとした小さな赤みや小さな水疱が帯状に現れます。
針で刺されるようなちくちくとした痛みが出ることもあります。

帯状疱疹になった場合は、ウィルスの増殖を抑える「抗ウィルス薬」を内服し、急性的な炎症を抑えますが、患者さんによっては、皮膚症状が治まった後にも後遺症として症状の出現した部位に痛みが残ることもあります。
これを「帯状疱疹後神経痛」と言い、約2割の方が発症するとも言われています。
また、顔に帯状疱疹が出ると、目の角膜炎や視力低下など、耳の症状としては、難聴や耳鳴りといった症状が残る場合もあります。
さて、「帯状疱疹」になる確率は50歳以上から急激に高くなります。
帯状疱疹の患者さんの約7割は50歳以上と言われているほどです。

帯状疱疹は先ほど述べたように、とてもつらい皮膚疾患の一つであることから、帯状疱疹のワクチンが開発され、日本でも接種が可能となりました。
適応は50歳以上の方が対象になります。
また、保険外のため、価格は医療機関によってまちまちです。
1回接種すると、4~5年ほどは効果があると言われていますので、インフルエンザのワクチンのように毎年接種をしなくても問題ありません。
しかし、どんなワクチンでも同じですが、接種したからと言って完璧に免疫が付くとは限りません。大きなストレスや免疫の落ちる疾患にかかられた場合は発症する可能性もあります。

当院でも、「帯状疱疹ワクチン」を扱っております。
詳しいことをお聞きになりたい方は医師にご相談ください。