2018/03/17
院長日記
肝斑について
今年は桜の開花が例年より早まるそうですね。
桜のつぼみも少しずつ大きくなっているのを公園で見かけ、春もすぐそばまで来ている事を実感しています。
さて、今回は「肝斑」についてお話します。
肝斑は30代ごろから生じることが多く、目の下や口周り、額などにうっすらと灰色~茶色の境界があまりはっきりしないシミです。
自覚症状はなく、ただ時に軽度のかゆみがあることもあります。
なんとなく「最近、お化粧を濃くしないとくすんでいるなあ」と感じたり、生理前にくすむようになったりということがあると、ベースには肝斑があるかもしれません。
女性に多く見られるシミでもあり、出産後に濃くなったという方もいらっしゃいます。
「肝斑」の原因ですが、実際にはきちんとした原因はわかっていません。
ただ、肝斑が女性に多いこと、30代以降から出現することが多いこと、かつ肝斑の好発部位が比較的お化粧やスキンケアーで擦ることが多い部位のため、慢性的な炎症が引き起こすのではないかと言われています。
また、生理の前に濃くなることも特徴で、女性ホルモンが影響をしているとも言われています。
肝斑の治療は市販もされている「トランサミン」やビタミンCを内服することもあります。
「トランサミン」はプラスミンと呼ばれるメラニンを作る際に増える因子を減らす役目もあることと、慢性的な皮膚や体の炎症を抑える役目があることで知られています。
またビタミンCは活性酸素を除去することで、メラニンを産生しにくくします。
ただ、内服薬は効果が出るまでに少なくとも2ヶ月ほど要すことと、効果のない方もいらっしゃいます。よって自己判断で内服するのではなく、医師の管理のもと内服をした方が良いかと思います。
また、もう少し効果をきちんと出したい方は、ハイドロキノン入りのクリームやフォトフェイシャルといった治療もお勧めです。
因みに「肝斑」はレーザー治療では効果がありません。
そればかりか、一旦きれいになったと思っても再発したり、濃くなることもしばしばです。
なぜならば、肝斑は慢性的な炎症を起こしている可能性があるにも関わらず、レーザーを照射することで再度炎症を強くしてしまうからです。
当院では肝斑だけでなく、その他のシミのご相談や治療も行っております。
診察のついでに質問していただいても結構ですし、もちろん「シミ」だけでも診察可能です。