2019/07/12
院長日記
虫よけ剤の選び方と有効的な使い方
5月中旬から虫に刺されて皮膚トラブルを起こされる方が増えてきました。
特に小さなお子様は掻き壊したり、掻き壊しからとびひになったり、腫れ上がって痛みが出ることもあります。
今回は虫よけ剤についてお話したいと思います。
虫よけ剤といっても沢山ありすぎて、何を選べばよいか迷ってしまいますね。
まず、虫よけ剤を選ぶ際には、その容器や箱に記載されている主成分を見てください。
日本で一般的な虫よけの主成分は「DEET(ディート)」と「イカリジン」です。
いずれも効果には大差がありませんが、ディートはその濃度によって年齢制限があります。ディートは6カ月未満のお子様は使用できません。
また、ディートは10%と12%の低濃度のもの、30%の物があり、12歳未満のお子様は10%か12%の低濃度しか使用できません。
12歳以上の方は30%のディートを使用できます。
尚、この濃度の違いは虫よけの強さではなく、有効時間です。
10%と12%の物は有効時間が約3~4時間。
30%の物は約8時間ほどだそうです。
もう一つの主成分である「イカリジン」には年齢制限はありません。
よって、お子様も含めて家族全員虫よけを使う場合は「イカリジン」が主成分の虫よけ剤を選んだ方が良いかもしれません。
ちなみに虫よけはこれらの成分だけでなく、ハーブだけで作られたものもあるようです。
「医薬品」と「医薬部外品」がありますが、ハーブの虫よけは「医薬部外品」か、もしくはいずれにも指定されていないものもあります。
「医薬部外品」とは「人体に対する作用が緩和なもの」とされており、「医薬品」に指定されているものよりも防御できる虫が少なかったり、効果をしっかり出したいのなら、難しいかもしれません。
さて、虫よけ剤の使い方にですが、
全身全てにくまなく塗る必要はありません。
付ける部位は露出部と最も外側に着ている洋服です。顔につける場合は、虫よけ剤を手に取って、手でこすり合わせたうえで、薄く塗ります。
また、手を石鹸で洗った場合は塗り直しが必要ですが、その他の部位は有効時間内であれば塗り直しは必要ではありません。
洋服にも外用するとなると、クリームやジェルタイプよりも、スプレータイプが良いかもしれません。皮膚にはクリームやジェル。洋服にはスプレーでも良いかもしれませんね。
尚、虫よけ剤は吸血をする蚊、ノミ、マダニに有効です。
蜂やクモなどは自分の身を守るために襲ってくる虫には効果はありません。
余談ですが、蚊は人間と同じで暑さに弱いそうです。よって、日差しの強い時間帯やカンカン照りの場所ではあまり活動しないそうです。
日陰や夕方に涼しくなると、活動を高めるそうです。
夕涼みでお出かけする場合は虫よけを有効に使うことはもちろん、薄手の長袖長ズボンを履いたりすることもお忘れなく。