2022/02/04

院長日記

帯状疱疹とは? 治療は?

今回は帯状疱疹についてお話し致します。

ここ最近、帯状疱疹の患者さんを多く診察する様になりました。

帯状疱疹は免疫が落ちた時に身体に潜んでいる水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが暴れ出す疾患です。

右側か左側かいずれか一方の皮膚にまさに帯状に水疱や赤みを及ぼす皮膚炎で

ピリピリとした痛みを伴います。

 

ストレスが大きくかかったり、忙しかったり、体調を崩したり・・・というきっかけが帯状疱疹のきっかけとなることもあります。

 

さて、帯状疱疹は皮膚の深くに存在する神経に潜んでおり、免疫が落ちると神経から皮膚へと増殖します。

よって、神経を痛めつけて痛み(神経痛)が出る場合もあります。

 

神経痛が出やすいのは、ご高齢の方や帯状疱疹の治療が遅れた方です。

よって帯状疱疹の治療は

①なるべく早く開始する事

②ご高齢の方でも安心して副作用の少ない薬で治療する事

が重要ポイントです。

 

帯状疱疹は基本的には内服薬で治療をします。

現時点では主に三つの内服薬があります。

ただ、薬の中には腎機能が悪い場合やご高齢の場合は内服薬の量を少なくしなくてはならない物もあり、

帯状疱疹の治療として効果が最大限出せない場合もあります。

しかし、「アメナメビル」という薬は腎機能が悪くても腎臓にかかる負担が少ないため、かなり重症な帯状疱疹でも治療をする事が可能です。

しかも「アメナメビル」は一日一回のみの内服で良いため、一日2回や3回の飲み薬よりも負担が少ないことも利点です。

ただし、「アメナビル」にはジェネリックがありません。

よってジェネリックがご希望の方には従来の薬を選択します。

 

帯状疱疹は痛みを伴い、皮膚症状が改善しても神経痛が長引く事もあります。

帯状疱疹になっても、迅速かつ適切な治療で合併症に苦しまずに過ごせると嬉しいですね