2022/06/13
院長日記
「脇汗」で悩んでいませんか?
今回は「脇汗」の治療薬についてのお話しをします。
まず、汗が出る仕組みを簡単にお話しします。
自律神経の一つである「交感神経」が「汗を出して!」と指令を出すと、汗を出す管が機能し始めて皮膚に汗が分泌されます。
この「汗を出して」という指令が何らかの影響で過剰になると、通常よりも多くの汗が出るようになります。
これが「多汗症」です。
日本では「脇汗」については保険で治療が可能になり、現在2種類の治療薬があります。
この薬は「汗を出して」という指令が出ても、汗を出す管が反応しないようにする薬です。
以前「エクロック」というジェル状の薬をご紹介しましたが、
このたび「ラピフォートワイプ」というウェットシートタイプの薬が処方できるようになりました。
1日1回、シートを広げて両脇に一拭きします。
その後、手についた薬液は洗い流すという使い方です。
注意点としては、薬液が目に入らないようにすること、脇以外には使用することはできません。
なぜならば、薬液が何らかの形で目に入った場合には目の調節機能が異常を起こしたり、口に入った場合には唾液の分泌が抑えられ、口が乾くといった副作用があるからです。
よって脇以外の多汗症はこの薬では治療はできませんので、あらかじめご承知おきください。
「脇汗」ってどの科で治療してもらえるの?
「恥ずかしくて、脇汗の相談できないな・・・。」など思われているかもしれませんが、皮膚科で治療が可能です。
診察時にご相談いただければ、保険診療内で治療できますので、どうぞご遠慮なくお話しください。