2022/12/26

院長日記

2022年 年末のご挨拶・帯状疱疹の予防接種について

あっという間に年末になりました。

当院は12月28日を持ちまして、2022年の診療を一旦終わらせていただきます。

年始は1月6日金曜日から診察開始となります。

今年も皆様には大変お世話になりました。

混み合っていたり、

火曜日夜間・土曜日午後の診察が完全予約制になり、大変ご迷惑もおかけしました。

来年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

さて、今回は「帯状疱疹の予防接種」についてお話しします。

 

ここ最近帯状疱疹の患者さんを多く診察しています。

 

帯状疱疹は「水ぼうそう」のウイルスが原因です。

「水ぼうそう」は小さい頃にかかったか、もしくは予防接種をされているかと思います。

しかし、このウイルスはずっと神経の根幹に住み着いています。

大きなストレスがかかったり、体調を崩してご自身の免疫が下がると、ウイルスが増殖し、神経の根幹から皮膚に伸びる末梢神経へと移動し、皮膚に症状が出てきます。

 

皮膚症状は痒みや痛みを伴う紅斑、ぶつぶつ、水疱が体の片側に帯状に並びます。

悪化すると、皮膚がただれたり、全身に水疱が出ることもあります。

症状が出る2週間ほど前からチクチクしたり、筋肉痛のような痛みが出ることもあります。

患者さんによっては、痛みが強く生活に支障が出たり、夜も眠れないなど、QOLが下がってしまうことも。

このため、帯状疱疹の予防接種を事前に打っておくことをお勧めします。

 

帯状疱疹は50歳を過ぎると、罹患される方が増えます。

このことから50歳になったら、予防接種を受けると良いでしょう。

予防接種を受けることで、1年以内の罹患率を60%ほど下げることができます。

効果は年々下がりますが、2年以降も5年までは48%~43%ほど発症率を下げることができます。

よって予防接種を受けた後は5年経ったら再度接種すると良いでしょう。

また、万が一接種をして帯状疱疹になった場合でも、帯状疱疹の特有の「神経痛」が軽かったり、皮膚症状も強く出ない傾向があることもわかりました。

 

帯状疱疹は日本人の約3人に一人が80歳までに罹患すると言われています。

帯状疱疹から「帯状疱疹後神経痛」に移行すると、長期に痛みに悩まされることも。

帯状疱疹は「水ぼうそう」の方と接することでまた免疫が上昇するのですが、核家族化が進み水ぼうそうのお子様と接することが少なくなったこと、平均寿命が伸びたことから、2回、3回罹患される方もいらっしゃいます。

予防法があるのであれば、ぜひ事前に予防しておきたいものです。

接種をご希望の方は診察時にもしくは当院までお問い合わせください。