2024/09/30

院長日記

10月より選定療養費が追加されます!

今回は10月より先発品に対する「選定療養」が導入される点についてお話しします。

10月1日より「医療上の必要性がないにも関わらず、患者さんが『後発医療品ではなく、先発品を使いたい』と希望した場合には両者の差額の4分の1を患者自身が負担するという仕組み」です。

例えば、先発医療品の薬の1錠が100円で後発品の薬が1錠60円の場合、

差額の100−60=40円

40円の4分の1の10円が通常の窓口での0割、1~3割負担とは別にお支払い額に追加されます。

皮膚科でよく扱う「ヒルドイドローション」も

『医療上の必要性がない場合』には差額が発生します。

計算上1本(50g)あたり、130円ほどアップします。

「ヒルイドローション」が乳液であるのに対して、

後発品である「ヘパリン類似ローション」は化粧水に近いので、使い心地や保湿効果が少し異なるかもしれません。

ただ

皮膚疾患のためにヒルドイドローションを使わざる得ない方や

ヘパリン類似ローションではかぶれてしまう人以外は負担が増えますので、ご理解のほどお願い申し上げます。

その他、内服薬の口で溶けるOD錠も先発品と後発品で味が異なる場合もあります。

後発品の味がどうしても馴染めないが、差額も気になる場合では、OD錠から通常の形状の口で溶けない錠剤に変更しても良いかもしれません。

また選定療養費は「子供医療費助成制度」や「指定難病医療費助成制度」などの公費も適用外になり、

病院や薬局の窓口で今まで負担金0円の方でも差額分のお支払いが必要になります。

なお、この制度は『後発品の存在する薬剤』

かつ『その後発品が発売されて5年以上経過した先発品』に対して科されますので、そもそも後発品がまだ発売されていない薬の場合には先発品を選んでも負担額は増えません。