2025/07/02

院長日記

夏です!日焼け止めの選び方は?

今回は「日焼け止め」の選び方についてお話しします。

日焼け止めの表示を見て頂くと、「SPF」と「PA」という指標。

そして、商品によっては「耐水性」という指標も表示されているものもあります。

そもそも、日焼け止めは何のために塗るのか?

そこから学んでいきましょう。

日焼け止めはご存知の通り、太陽から降り注ぐ、紫外線、「UVB」と「UVA」から皮膚を防御するために塗ります。

紫外線は浴びてすぐに起こりうる皮膚の反応と、

長年浴び続けることによる皮膚の反応があります。

すぐに起こる反応は、皮膚がやけどのように真っ赤になり、ひどい場合には水疱ができる症状。これを「サンバーン」と言います。

その後、色が白い人は赤みが引いていきますが、

色黒の人は、「サンタン」といって、皮膚が徐々に黒くなっていきます。

これは、紫外線の影響で皮膚に「メラニン」が増えていくことが原因です。

また、色の白い人も、色黒の人も紫外線を浴び続けると、皮膚の一部で「メラニン」が増え、シミとなっていきます。

そして、長年浴び続けることで起こる皮膚の反応は、

いわゆる「光老化」と言う反応で、皮膚が硬くなり、シワ深くなります。

これは、紫外線の「UVA」が皮膚の深い部位に入り、皮膚の弾力を保つコラーゲン組織を壊していくことが原因です。

また、「UVB」は細胞の核の中にあるDNAを傷つける作用もあるため、将来的に「皮膚癌」の原因になります。

これらのことからも、紫外線はできる限り「ブロック」することが必要であるとご理解いただけたでしょうか。

さて、日焼け止めの選び方についてお話ししましょう。

日焼け止めにはSPF、PA表示があります。

SPFは15程度のものから50までの表示があります。。

SPFとは「Sun Protection Factor」の略語です。

紫外線のUVBのブロックの強さを示します。

例えば、SPF15であると、その逆数である紫外線の影響を15分の1に減らせますという意味。

SPF50であれば、50分の1に影響を減らせますという意味になります。

また、PAとは、「Proteciton grade of UV-A」の略語であり、+の個数でUVAをブロックする強さがわかるようになっています。

PA+は効果がある、

PA++は効果がかなりある

そしてPA+++~++++はかなり効果が高いと考えて良いでしょう。

最近では「耐水性」の表示もある日焼け止めが出てきました。

この3つの指標からどの日焼け止めが適切かを考えていきましょう。

日常生活で買い物や通勤通学程度で外に出る場合には

SPFは15~20程度。PAは+~++で十分です。

長時間外で仕事をしたり、軽い運動をする程度であれば、

SPFは20~40程度。PAは++~+++が良いでしょう。

かなり暑い炎天下でのレジャー、リゾート地でのマリンスポーツであれば、

SPFは40~50。PAは+++~++++、そして耐水性を選ぶことが好ましいです。

さて、「紫外線吸収剤」入っているものと入っていないものはどちらが良いのでしょうか。

「紫外線吸収剤」は有機物であり、皮膚の弱い方は時に刺激になる場合もあります。

よって、元々アトピー性皮膚炎があったり、かぶれやすい方は「紫外線吸収剤フリー」

もしくは「ケミカルフリー」と書いてある物を選ぶと良いでしょう。

そして、もう1点大事なことがあります。

日焼け止めは「適量」を塗らないと、日焼け止めの効果は出せません。

推奨されている量は2mg/cm2が目安になります。

どのぐらいの量かというと、顔に塗る場合でクリームであれば、0.7センチぐらい(パール大)を二つ分になります。

購入した日焼け止めのパッケージには塗る目安が書いてありますので、その量をしっかり守りましょう。

もしも、一度にこの量を塗るとベタつく、もしくはきちんと塗れているか不安な場合は「2度塗り」をお勧めします。

すなわち、1回皮膚に塗って、数分して日焼け止めが少し乾いたら、もう一度塗るという方法です。

もちろん、汗をかいたり、水で濡れた場合には塗り直していただくことも忘れずに。

日焼け止めをどうしても塗るのが億劫な場合には、紫外線をブロックするマスクやボディであれば、洋服も出てきましたね。

そして、帽子、日傘、サングラスも有効ですので、日焼け止めだけでは心配な方は是非利用してみてください。