2026/01/27

院長日記

梅毒について

今回は「梅毒」のお話をします。

現在梅毒は20代の女性、20代から50代の男性を中心に感染者が増えています。

2024年の統計では男性6886人、女性は3875人ほどの感染者が報告されています。

ただし、この人数は2024年10月までに報告された人数で、

実際にはもっと多くの方が感染されている可能性もあります。

梅毒に感染した時の皮膚症状を学んでいきましょう。

梅毒は感染した3から4週後ぐらいに梅毒の菌が体に入ってきた部位に「固いしこり」ができます。(第一期梅毒)

この「しこり」は痛みやかゆみがなく、

男性性器や女性性器や唇、口の中や舌などにできます。

時間が経つと「しこり」から「潰瘍(かいよう)」に変化します。

そして時間が経つと自然に消えてしまいます。

感染して3ヶ月ほど経つと、今度は多彩な皮膚症状が出現します。(第二期梅毒)

全身性にかゆみをほぼ伴わない、赤い発疹が出てきます。(バラ疹)

手のひらや足の裏にもややカサカサした感じの赤みが出てくることもあります。

そのほか、頭皮に脱毛を起こす場合もあります。(梅毒性脱毛)

これは梅毒の菌が全身に拡大したことによる症状です。

しかし、これらの症状も時間が経つと自然に消えてしまいます。

そして、感染から3年から5年ほどすると、

筋肉、皮膚、血管、神経、心臓などにゴム腫という腫瘍ができます。(第三期梅毒)

腫瘍のできる場所によっては生命に関わる場合もあります。

梅毒の感染経路はご存知の通り、性的接触によるものです。

梅毒の皮膚症状が消えている時期でも人に感染します。

梅毒が年々増加しているのは、皮膚症状が持続するわけではなく、消えてしまう期間があるからでしょう。

また、妊婦さんが梅毒に感染した場合、お腹の赤ちゃんにも感染します。

治療は血液検査で感染が確認ができた場合に主にペニシリン系の抗生剤の内服を開始します。

内服する期間は症状や梅毒の抗体価によって判断します。

最近では1回のみ筋肉内に注射する「ステルイズ」というペニシリン系の注射薬もあります。(第三期梅毒では週に1回3回投与が必要)

感染の機会がありました。。

そして今回お話しした皮膚症状が出ている、

以前に出ていたが、自然に消えたなど。

その場合には速やかに皮膚科、泌尿器科など医師にご相談ください。